サイトを構築していくと必ずロゴや矢印等、頻繁に使う図形があります。
これらの図形をGIMPのxcfファイルで保管し使いたい時に取り込む方法もありますが、この方法ではこのファイルはどの様な図形なのか?を記憶しておく必要があります。
しかし図形をブラシとして登録しておくと、図形イメージやフォルダ名やファイル名から検索が容易になります。
下記にこのブラシの登録方法を解説します。
1.GIMP2.8の標準ブラシ
1-1.ブラシとは
意味 | 鉛筆 | ブラシ | エアーブラシ | 消しゴム |
アイコン | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
上記のコマンドで利用するブラシは下記から選択する事ができます。
上記のブラシはGIMP2.8の標準ブラシで、下記から構成されています。
メモ
①グレースケールブラシ
これらのブラシは現在選択されている描画色で描画されます。
よって基本図形に向いています。
作画例
②RGBブラシ
色は登録された時の色で描画されます。ロゴ等の色が指定された図形に向いています。
作画例
③クリップボードブラシ
GIMPで図形を作成した時、この図形を複数配置したいケースがあります。
この時に使うのがこのブラシです
■でブラシにするエリアを囲います。
■「編集→コピー」を実行すると、ブラシの「クリップボードエリア」にブラシが登録されます。
あとはこのブラシ機能で図形を複数配置します。
このブラシはGIMPを終了すると削除されます。
④タグとは
ここをクリックすると「ブラシフォルダ」一覧が表示されます。
1つの「ブラシフォルダ」をクリックすると、そのフォルダにあるブラシが表示されます。
もう一度クリックすると全体表示に戻ります。
1-2.標準ブラシの種類
上記で表示されているGIMP2.8の標準ブラシは下記フォルダにあります
C:¥Program Files¥GIMP 2¥share¥gimp¥2.0¥brushes
この中には下記の様なファイルがあり、その中に各ブラシが登録されています
ファイル名 | 登録されているブラシ |
Basic |
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Legacy |
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Media |
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Sketch |
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Splatters |
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Texture |
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上記が判ると標準ブラシの中から使いたいブラシだけを選ぶことができる様になります。
2.ブラシを必要最小限にする
下記の操作を行う前に必ず下記ドキュメントを参照してください。
2-1.必要なブラシを個人フォルダにコピーする。
標準ブラシは下記のフォルダにあります。
C:¥Program Files¥GIMP 2¥share¥gimp¥2.0¥brushes
この中で必要なブラシだけを下記の個人フォルダにコピーします。
c:¥my-gimp¥brushes
2-2.ブラシの設定を変更する。
メニューの『編集➡設定➡フォルダ➡ブラシ』を呼び出してください。
そこで個人フォルダ以外を削除して下記の様にして下さい。
以上で標準ブラシから取り込んだブラシだけが表示される様になりました。
2-3.ブラシの登録フォルダを整理する
下記は「c:¥my-gimp¥brushes」に標準ブラシから「Basic」だけを取り込んだ例です。
上記の「Basic」フォルダの中に各種のブラシが登録されています。
この「Basic」の名前を「タグ」と呼び、ブラシを選択する時にこの「タグ」をクリックすると、この中に登録されているブラシのみを表示する事ができます。
よって、自分でブラシを整理する場合は、フォルダに分けて登録する事がお勧めです。
私は下記フォルダに分けてブラシを作成しています。
3.ブラシフォルダに新規ブラシを追加する
3-1.GIMPの画像モード
「画像」→「モード」を見て下さい。
「RGB」が選択されていると思いますが、これがデフォルトで色がついた画像が作成できるモードです。
これを「グレースケール」にすると色が黒系の画像しか作成できなくなります。
「グレースケールブラシ」とは、このモードで作ったブラシという事です。
3-2.ブラシの作成方法
操作 | レイヤ | 画像 | |
1 | グレースケールに変更する(必要な場合)
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2 | 図形を作成する | ![]() |
![]() |
3 | 余分なレイヤを削除する。
背景の削除 |
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![]() |
4 | 図形を1つにまとめる
レイヤの右クリック→「可視レイヤーの統合」 |
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![]() |
5 | 画像を枠一杯にする
画像→「画像の自動切り抜き」
GIMP2.10では上記コマンドが 画像→「内容で切り抜き」又は「最小枠で切り抜き」に変わっています。 |
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以上でブラシ登録する画像が完成しました。
3-3.ブラシを登録する
ファイル➡「名前をつけてエクスポート」を実行します。
①ファイルの拡張子をgbrにする。
②ブラシを登録するフォルダを指定する。
③ブラシ名を付ける。
④エクスポートを実行する。
以上で新規にブラシが登録されました。
4.ブラシの提供サイト
GIMPでブラシを自作するのも良いですが、GIMPブラシ提供サイトからダウンロードする方法もあります。
その時にサイトによって提供しているブラシのタイプが異なります。
・GIMPブラシ
*.gbr形式のブラシは1個のファイルが1個のブラシになっています。
・Photoshopブラシ
*.abr形式のファイルは1個のファイルの中に複数のブラシが入っています。
上記を理解し、色々なサイトからブラシをダウンロードして利用して下さい。