Thunderbird(サンダーバード)はFirefoxを作成したMozilla Corporationが提供する「メール」や「カレンダ」のデスクトップアプリケーションです。
Synology Chatにはデスクトップアプリケーションがありましたが、MailPlusやCalenderにはこれがありません。
そこでThunderbirdを利用する事により、この問題を解決します。
尚、Synologyのカレンダは、このサンダーバードとリックする事を想定して作成されています。
3.ThunderbirdにSynologyのカレンダを呼び出す
1.Thunderbirdのインストール
1-1.Thunderbird公式サイトからプログラムをダウンロードして下さい。
最新のプログラムがダウンロードされます。
1-2.ダウンロードされたプログラムをダブルクリックします
インストーラが動きインストールが完了するとThunderbirdのアイコンが作成されます。
1-3.メールのセットアップ
①Thunderbirdアイコンをダブルクリックすると下記画面が表示されます。
■あなたのお名前:任意文字列
■メールアドレス:あなたのMailPlus Serverのメールアドレスを入力します。
■パスワード:DSMにログインするパスワードを入力します。
「続ける」ボタンを挿入します。
②ThunderbirdがMailPlus Serverにアクセスします。
IMAPサーバ、SMTPサーバの設定がデフォルトの場合は自動で設定を見つけてくれます。
しかし、セキュリティの関係でポート番号を絞っている場合は下記を参照してください。
メモ
接続方法が見つからない場合は下記画面が表示されるので、下記の操作を行います。
①IMPの設定
・ホスト名の頭に「.」が付いている場合は外す。
・IMPで使うポート番号を選択する。(上記は993を使う場合)
②SMTPの設定
・ホスト名の頭に「.」が付いている場合は外す。
・SMTPで使うポート番号を選択せる。(上記は587を使う場合)
③再テストボタンを挿入する。
これでエラーが出ない場合は「完了」ボタンを挿入すると接続されます。
1-4.その他のメールアドレスのセットアップ
Thunderbirdは複数のメールアカウントにアクセスできます。
MailPlus Serverの別アカウントでも、Gmailアカウントでも問題ありません。
左ペインのローカルフォルダを選択し、表示された画面から「メール」を選択して①と同様にメールアドレス等を入力するとセットアップしてくれます。
※私はMailPlus Serverから2アカウント、Gmailから2アカウントをセットアップしています。
2.Thunderbirdの画面の変更
2-1.メニューバーを表示する
Thenderbirdのデフォルトの画面は下記の様になっています。
■メニュはマークをクリックすると表示されますが、あまり操作性が良くありません。
そこで①のエリアを右クリックし表示されたメニュから「メニューバー」に✔を入れて下さい。
そうすると下記の様なメニューバーが表示されます。
これで操作した方が判り易いです。
これ以降、設定変更はこのメニュで解説していきます。
■②のエリアが左ペインで、どのメールを操作するのか?を選択します。
■③のエリアがメール等の表示画面です。
■④がTodayペインエリアで、これの表示/非表示は右下のTodayペインボタンで操作します。
ToDoペイントは
Todoペインには今日のスケジュール、明日のスケジュール等が表示されます。
またメールで会議開催通知が届いた場合もこの画面からスケジュール登録できるので大変便利な機能です。
2-2.メール受信画面の変更
①3列表示に変更する方法
Thunderbirdのデフォルトは2列表示で、メールサブジェクトをクリックすると、下に本文が表示されます。
これを右列に表示させる為には下記メニュから行います。
「表示→レイアウト」で「縦表示」を実行します。
②最新メールを上に表示する。
Thunderbirdのデフォルトは最新メールは下に表示されます。
「日付」をクリックします。
③メールサブジェクト画面の変更
メールサブジェクト画面は下図の様になっています。
■表示項目の追加削除は上図の赤丸のアイコンをクリックして操作します。
■表示順番の変更
「移動させたい列」をマウスで掴んで「移動先」の前にドロップします。
2-3.Thunderbirdの画面デザインを変更する
Thunderbirdには色々なアドオンを登録する事ができます。
画面のデザインを変更するには下記の2種類があります。
■一般テーマ(背景のみが変更されます)
■完全テーマ(画面全体が変更されます)
お勧めは完全テーマです。
それでは完全テーマの設定方法を解説します。
①ツール→アドオン画面を開きます。
左ペインに下記メニュが表示されます。
※テーマをクリックすると現在使われているテーマやインストールされたテーマが表示されています。
これらは総て「背景テーマ」です。
参考のために見てください。
②「アドオン入手」の画面の右下の方を見て下さい。
③上図の「すべての完全テーマを見る」をクリックします
色々なテーマが表示されますが私は下記を使っています。
上図にカーソルを合わせると「Thunderbirdに追加」ボタンが出るので、これを挿入するとインストールされます。
④テーマ画面を開きます
下記が追加されています。
「今すぐ再起動する」をクリックするとThunderbirdが再起動されテーマが適用されます。
画面が少し見やすくなったと思います。
色々なテーマを試してみてください。
2-4.リモートコンテンツを表示する
最近のメールは画像等をリモートコンテンツとして表示させるメールが増えています。
しかしThunderbirdのデフォルトはこれがOFFになっている為、文字しか表示されないメールになってしまいます。
この変更は下記操作で行います。
①「ツール→オプション」を実行します。
②プライバシータブを開きます。
上図の「メッセージ内のリモートコンテンツを許可する」に✔を付けて保存して下さい。
これでビジュアルなメールとして見る事ができる様になります。
2-5.メール作成画面の変更
新規メールの作成画面を開いて操作して見てください。
■CCやBCCをどの様に入力するのか?解らない
これは上図の上の赤枠にアドレスサイドバーが表示されてない為です。
■文字が異常に大きいし、改行が上手くできない
これは上図の下の赤枠が段落<p>になっている為です。
①アドレスサイドバーを表示する
上図のメニュから「表示→アドレスサイドバー」を実行してください。
アドレス帳をカテゴリ別に作成しておくと、ここに表示されTo、CC、BCC選択も可能になります。
②段落表示やフォントサイズを変更する
■上図のメニュから「ツール→オプション」を実行してください。
■「編集タブ」を開いて下さい。
表示された下記画面
「サイズ」を小にして下さい
「既定で本文テキストの代わりに段落書式を使用する」のチェックを外してください。
③署名を編集する
「ツール→アカウント設定」を開いて、各メールアドレス毎に署名を作成します。
以上で設定は終了です。
入力画面を閉じて、再度、開いて下さい。今までの変更が反映されてます。
3.ThunderbirdのカレンダにSynologyのカレンダを同期させる
注意
同期という言葉を使っていますが、厳密な意味では同期ではありません。
あくまでもThunderbirdから、「Synologyのカレンダを見たり」、「登録」しているだけです。
しかし、キャッシュにはデータはあるので、一見Thunderbirdの中にスケジュールがある様に見えます。
よって「PCのバックアップ」では「Synologyカレンダのデータ」はバックアップされません。
3-1.Thunderbirdのカレンダ設定の確認
「ツール→アドオン」を開いて「拡張機能」を開いて下さい
「Lightning」がインストールされていればOKです。
もしこれが入って無ければ「アドオン入手」から「詳細」を開いて「Lightning」で検索してインストールして下さい。
「Lightning」が稼動していると下図の所にカレンダアイコンが表示されています。
カレンダアイコンをクリックして下さい。下図が表示されます。
■上段に表示されているのが「予定の検索」エリアです。
■下段に表示されているのがカレンダで今月の「休日はグリーン」で表示されます。
①予定の検索エリア表示のON/OFF
「予定とToDo→予定を検索」で表示のON/OFFができます。消すだけなら×印をクリックします。
②休日の変更
通常は土日が休日ですが、これを変更する場合は下記操作を行います。
「ツール→オプション」の「カレンダ」タブを開き、「表示」タブを開きます。
下記を変更します。
3-2.Synologyカレンダを取り込み方針
Synologyカレンダには休日設定が無かった為、下記のカレンダで構成しました。
①My Calender
②個人の共有カレンダ
③休日
④日本の祝日
しかしThunderbirdカレンダには休日の設定があるので、読み込むのは①②④で良いと思います。
3-3.My Calenderの読み込み
①SynologyのカレンダのMy Calenderに右にある▼をクリックして「CALDAVアカウント」を実行します。
②下記画面が表示されます。
■赤丸のアイコンをクリックしてThunderbird用のURLをクリップボードのコピーします。
③Thunderbirdのカレンダを右クリックし「新しいカレンダ」を実行します。
④カレンダの保存先を設定します。
■上図の保存先を「ネットワークサーバ」にして「次に」進みます。
⑤読み込むカレンダ情報の設定(1)。
■フォーマット:「CalDAV」を選択
■場所の所で「Ctrl+v」を実行し、クリップボードのURLを張り付けます。
次へで先に進みます。
⑥読み込むカレンダ情報の設定(2)
■名前にカレンダの名前を入力します。例)My Calender
■このカレンダの「背景色」を指定します。
■アラーム通知は「OFF」が良いと思います。
メール画面で数日のスケジュールが表示されるのでアラームをONにするとうるさいです。
次へ進むとこのカレンダが読み込まれます。
3-4.My Calender以外のカレンダの読み込み
①「個人の共有カレンダ」及び「日本の祝日カレンダ」を上記と同様のやり方で読み込んで下さい。
3-5.その他の設定
スケジュールを登録する時にどのカレンダに書き込むか?が重要になります。
①Homeカレンダの削除
Homeカレンダを右クリックして「カレンダの削除」を実行してください。
これで誤ってこのカレンダに書き込むミスが防止できます。
②「My Calender」と「個人の共有カレンダ」の設定変更
Thunderbirdでスケジュールを登録すると、即座にSynologyカレンダに反映されます。
またスマホでスケジュールを登録しても、即座にSynologyカレンダに反映されます。
しかし、スマホで登録されたスケジュールがThunderbirdに伝達されるのは即時ではありません。
このタイミングは下記で設定します。
カレンダを右クリックし「プロパティ」を開きます。
下記の所でカレンダの更新タイミングを指定して下さい。
③「日本の祝日」カレンダの設定変更
祝日カレンダはカレンダーの更新は要らないので、上図のカレンダの更新は「手動」にします。
またスケジュールの登録画面に表示させたくないので「読み取り専用」に✔をして下さい。
これで祝日に誤ってスケジュールを登録するミスはなくなります。
以上でThunderbirdにSynologyのカレンダが呼びこまれました。
4.メール画面からのスケジュールの確認と入力
メール画面にToDoリストを表示すると下記の様な画面になります。
■ToDoペインに「今日」、「明日」、「近日中」のスケジュールが表示されます。
■新しい予定をクリックするとメールを見ながら新しい予定が作成できます。
新しい予定を作成する時はどのカレンダに書き込むのか?に注意して下さい。
■上記は「My Calender」に書き込む例です。
5.Thunderbird画面操作
Thunderbirdのメールビュー画面で複数メールを選択して「移動」や「削除」を行いたい事があります。
その場合は下記のキーを使います。
■Shiftキー
連続したメールを選択する時に使います。
①1つのメールをクリックして反転させます。
②Shift+メール選択
以上で①~②の間のメールが全選択されます。
■Ctrlキー
追加で選択する時に使います。
①1つのメールをクリックして反転させます。
②Ctrl+メール選択
以上で2つのメールが選択されます。
①と②の間のメールは対象外です。