メモ
WebDAV接続を使っていると、FTP接続は面倒で使いづらいです。
しかしサーバーとファイルをやりとりする手段として定番ソフトがFTPなので、Synologyサーバでこれを使う方法を解説します。
ここではFTPの定番ソフトであるFFFTPを使って、SynologyのNASと接続する方法を解説します。
尚、ここでは無償のSSL証明書の発行機関(Let’s Encrypt)を使って既にSSL化が完了しているSynology環境を想定して解説します。
1.ルータの設定
FTP通信には下記のポートを使います。
ルータに下記のポート番号を設定して下さい。
設定項目 | プロトコル | ポート番号 |
ftp | TCP | 21 |
ftpdata | TCP | 20 |
受動モードでのデータ接続 | TCP | 55536-55551 |
設定方法は、Synology NASをDDNS(ドメイン名)でアクセスするを参照してください。
2.Synology側の設定
1-1.コントロールパネルのファイルサービスを開きます。
①FTPタブを開きます。
表示された一覧から下記を設定します。
※1.FTP SSL/TSL暗号化サービスを有効にする(FTPS)にチェックを入れてください。
※2.外部IPをPASVモードでレポートにチェックを入れてください。
②適用ボタンで設定を終了します。
1-2.コントロールパネルのユーザを開きます。
①FTPでアクセスさせたいユーザを選択して編集ボタンを挿入してください。
②権限タブをチェックします。
※1.FTPでアクセスさせたいフォルダがアクセス可能か?をチェックします。
③アプリケーションタブをチェックします。
※1.FTPの利用ができる様になっているか?をチェックして下さい。
もし許可になって無い場合は、このユーザのグループ等を見直してください。
以上でSynology側では、SSLを使ったFTP通信を受ける準備が完了しました。
3.FFFTPソフト側での設定
3-1.FFFTPソフトをインターネットからダウンロードしてインストールしてください。
3-2.FFFTPソフトを立ち上げます。
①上記の接続か、赤いプラグアイコンをクリックします。
下記画面が開きます。
②上記の新規ホストボタンを挿入すると下記画面が開きます。
■ホストの設定名:任意名称です。
■ホスト名:SynologyにアクセスするDDNS(SSL対応)
■ユーザ名:Synologyのユーザ名
■パスワード:登録されているパスワード
■ローカルの初期フォルダ:事前にFTPで作業するフォルダを作成しておいて下さい。
■ホストの初期フォルダ:Synologyユーザに権限があるフォルダが表示されます。
③拡張タブを開いて下さい。下記画面がでます。
※1.PASVモードを使うにチェックを入れます。
④暗号化タブを開いてください。下記画面がでます。
※1.FTPS(explicit)で接続にチェックを入れます。
⑤OKボタンを挿入して設定を終了させます。
⑥上記の接続ボタンを挿入すると、SynplogyサーバとFTPで接続します。
途中で下記画面がでますが「はい」を選択して下さい。
アクセスが完了すると下記の様な画面がでます。
※1.左側に作業フォルダ、右側にSynologyのファイルが表示されます。
※2.右から左にドラック&ドロップで作業フォルダにファイルをコピーします。
※3.ファイルの修正後、右にドラック&ドロップで更新させます。
4.その他の設定
4-1.Synology側で表示するフォルダを指定する方法
①コントロールパネルのファイルサービスを開きます。
②FTPタブを開き、全般にある詳細設定ボタンを挿入します。
③下記画面が開きますので、ユーザの選択ボタンを挿入します。
④下記画面で、FTPアクセスするユーザを追加ボタンで追加した後、編集ボタンを挿入します。
⑤下記画面がでますので、FTP対象フォルダを指定します。
下記の中からFTPで表示させるフォルダを指定します。
・ユーザーホーム:homeフォルダがFTP対象になります。
・共有フォルダ:共有フォルダで選択したフォルダがFTP対象になります。
⑥OKボタンを挿入して、ファイルサービスの修正を完了させます。
以上でSynologyのサーバとFTP接続ができる様になりました。