SynologyのNASをインターネットからアクセスする方法としては
・QuickConnect ID
・DDNS(Dynamic Updates in the Domain Name System)
という2種類の方法があります。
各々の特徴は下記になります。
QuickConnect | DDNS | |
アクセス方式 | Synology のサイト経由で接続 | 自宅ネットワークにダイレクト接続 |
ルータの設定 | 不要 | 必要 |
できる事 | Synology の基本アプリに限定 | WordPress等の総てのアプリが可 |
スピード | Synology のサイトの込み具合に左右される | 関連するのは自宅環境のみ |
ここではSynologyが提供するDDNSサービスの使い方を解説していきます。
<目次>
1.SynplogyからDDNSを取得する方法
1.コントロールパネルの「外部アクセス」メニュを起動します。
2.下記画面が開きます。
下記画面の追加ボタンを挿入してください
3.サービスプロバイダから「Synology」を選択して下さい。
SynologyからDDNSはサーバに1個しか取得できません。
4.ドメインを選択します。
Synology が管理しているドメインの中で使いたいものを選択します。
5.下記画面から「任意のホスト名」を入力し、テスト接続をします。
既に使われている名前だとエラーになります。
使われてない名前を探して良い物を指定して下さい。
6.既に使用されてない名前だとステータスが正常になりますので、サービス利用規約にチェックを入れ「OK」ボタンを挿入します。
以上で下記画面が表示されます。
以上で取得したドメイン名(URL)で自宅のルータまでは到達できる様になりました。
しかしルータがこのアクセスをどのIPアドレス(サーバ)に転送すれば良いかが判りません。
これを設定する方法が下記になります。
2.ルータに転送先サーバを設定する
ルータへの設定は、Synology のサーバで動かすアプリケーションを追加するたびに順次追加する必要があります。
Synology の基本のポート番号は下記を参照してください。
https://www.synology.com/ja-jp/knowledgebase/faq/299
参考までに代表的なアプリケーションのデフォルトポート番号は下記になります。
アプリケーション | プロトコル | 基本のポート番号 | ポート番号の変更 | ポート番号の変更場所 |
DSM(HTTP接続) | TCP | 5000 | 可 | ネットワーク→DSM設定 |
DSM(HTTPS接続) | TCP | 5001 | 可 | 同上 |
Web(HTTP接続) | TCP | 80 | 不可 | - |
Web(HTTPS接続) | TCP | 443 | 不可 | - |
VPN(PPTP) | TCP | 1723 | 不可 | - |
WebDAV(HTTPS接続) | TCP | 5006 | 可 | アプリケーションのWebDAVサーバ |
※1.ルータに上記のポート番号のアクセスがあった場合は、Synologyサーバに転送しろ!との設定をします。
1.ルータに転送先を設定する
私の自宅のLAN構成は下図の様になっています。
私の自宅のインターネットルータはNTTの「PR-S300NE」を利用しています。
他のルータを使っている場合は、操作マニュアルを参照してください。
①ルータにログインします。
②『詳細設定→静的IPマスカレード』を選択します。
下記画面が表示されるのでポート番号と転送先アドレスを入力します。
③一覧画面で設定したポート番号にチェックを付けて設定ボタンを押す
同様に他のアプリケーションのポート番号も設定します。
以上で、URL+ポート番号でSynology のアプリケーションにアクセスできるようになります。
ルータ操作時の注意点
ルータの設定を変更した場合は、必ず設定を保存して下さい。
これを行ってないと停電等でルータの電源が落ち、再起動後、昔の設定で立ち上がってしまします。
私も何回か、あれ!設定が変わってしまい繋がらない等の問題を起こしました。
ルータの変更に慣れた時が一番危険です。
2.アクセス方法の例
①DSM(DiskStation Manager)
http通信の場合 :http://nw.myds.me:5000
https通信の場合:https://nw.meds.me:5001
※上記はコントロールパネル→ネットワーク→DSM設定タブで5000と5001が設定されていた場合です。
セキュリティ強化の為にはポート番号の変更をお勧めします。
②Webサーバ(WordPress)
http://nw.myds.me/oldies
https://nw.myds.me/oldies
※ブラウザはhttpの場合は80、httpsの場合は443のポート番号が自動で割り振られます。
③WebDAV
https://nw.myds.me:5006
※上記はWebDAV Serverでthhpsが5006に設定されていた場合です。
セキュリティ強化の為にはポート番号の変更をお勧めします。
④VPN接続(PPTP)
nw.myds.me
※PPTP接続の場合は1723のポート番号が自動で割り振られます。
3.接続できない時
数年前まではNTT系のインターネット接続サービスはPPPoEしかなかったので問題がありませんでした。
しかし最近は「V6プラス」というサービスが登場し、利用者が何も指定しないとこのサービスに接続されるケースが増えています。
このサービスに接続されると、自宅のWEBサーバを設置していると、外部からアクセスできなくなります。
この辺の理由と対策方法を下記に記載しているので、接続できない場合は下記URLを参照してください。
4.SynologyのDDNSの再設定について
取得したSynologyのDDNSは解除する事ができます。
解除したDDSは60日間は他の人が使えない保留状態のDDNSとなります。
よって、サーバ障害等でSynologyのDDNSが解除されても、再設定で同一のDDNSが利用できる様になります。
再設定は、テスト接続は省略して下記に✔をいれて「OK」を押すと接続が再開されます。