Synology に「Web Station」を立ち上げると、
■WordPressを使ったWebサイト(ECサイト構築を含みます)
■EC-CUBEを使ったECサイト
■perl、ruby、pythonを使ったプログラム開発
等が行えるようになります
下記にWebサービスの立ち上げ方を解説します。
1.パッケージセンターからから「Web Station」をインストールしてください。
2.Web Stationを起動します。
3.下記画面が表示されます。
始めに下図の様なWeb Stationの「状態」が表示されます。
①状態画面を見て、PHPのバージョンが「インストール済」でない場合は、管理アイコンをクリックする事で「phpプログラム」をインストールする事ができます。
②左ペインにある「PHP設定」が肝です。
PHP設定で作った「プロファイル」を「全般設定」や「仮想ホスト」に設定する事により、Webの稼働環境が決まります。
3.php設定でプロファイルを作成します
左ペインの「PHP設定」を選択して下さい。
ここはPHPのプロファイル(稼動条件)を設定する画面です。
下記の様な画面が表示されます。(人によって表示内容は異なります)
1.上図の『作成』ボタンを挿入します。
下記画面が表示されます。
①PHPバージョンは▼ボタンを挿入して最新のPHPバージョンを選択して下さい。
PHPバージョンが上がるたびにPHPの処理性能が向上します。
②上図の3箇所には必ず✔を付けて下さい。
■PHPキャッシュ:キャッシュを利用した方が性能が上がります。
■PHPエラーメッセージ
ユーザプログラムやプラグインでエラーが出た個所を教えてくれるので、対策が打ち易くなります。
■拡張機能
WordPressはPHPの拡張機能を利用しています。よって総ての拡張機能をONにする事がお勧めです。
③プロファイル名と説明欄はプロファイルの説明になるので、適当な名前を入れて下さい。
④コアタブ
ここの設定はphpMyAdminでSQLをインポートする時に重要なパラメータが定義されています。
下記のドキュメントを見て、この段階で設定しておくことをお勧めします。
phpMyAdminでSQLファイルをインポートする時のエラーと対策
2.『OK』ボタンを挿入します。
これでPHPのプロファイルが作成されました。
3.全般設定メニュ
左ペインの「全般設定」を選択して下さい。
ここでは「Webをどの様なパッケージ」で利用するか?を指定します。
下記画面が表示されます。
①HTTPバックエンドサーバ
HTTPとして、どのパッケージを使うかが選択できます。
▼をクリックすると幾つかが表示されますが「Apache HTTP Server2.4」がお勧めです。
②PHP
▼をクリックすると、現在設定されている「PHPプロファイル一覧」が表示されます。
先程作成した最新のプロファイルを選択して下さい。
メモ
PHPのバージョンを上げると「サイトが動かなる」事があります。
この場合は、昔のプロファイルに「戻して」ください。
■パーソナルウェブサイトとは
通常のWebサイトはWebフォルダのサブフォルダに作成されます。
しかしこの機能をONにすると個人ホルダの中にWebフォルダが作成され、ここに個人用のWebサイトを作成する事ができます。
4.仮想ホストの設定
仮想ホスト機能はアクセスされた「URL」や「ポート番号」を見て、WEBフォルダの何処にフォワードするか?を指定する機能です。
詳細は下記ドキュメントを参照してください。
Synologyの仮想ホスト機能を使ってドメイン名だけでアクセスする方法
Synologyの仮想ホスト機能を使って2台目のWebサーバを立ち上げる方法
5.確認事項
1.Webフォルダが作成されている事を確認して下さい。
「Web Station」が起動されると共有フォルダに「Web」フォルダが作成されます。
この『web』フォルダの中にWordPress等のWebサイトを作って行く事になります。
2.上記のWebフォルダのアクセス権限を確認し、修正します。
①コントロールパネルのグループを起動してください。
②表示されたグループを確認してください
デフォルトで作られているadministrators、user以外にhttpというグループが作成されています。
httpsグループは私の場合は過去の経緯から勝手に作られましたが無くても問題ありません。
■httpグループの権限を見ると『webフォルダ』のアクセス権はRO(Read only)になっています。
これをRW(Read/Write)に変更してください。
管理者以外にWordPress操作を行わせる場合は、ここにユーザを登録します。
■LDAP等でユーザ管理している場合は、LDAPのグループ管理でWordPress操作を行える人を指定して下さい。
以上で、Webサービスを使う為の基本的な設定は完了しました。