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Synologyを使う上で最低限覚える事

FileStationで約30分掛かるコピーを数分で終わらせる方法

SynologyでWordPressでサイトを構築していると、大量なファイルをコピーするケースが多々あります。

例えばWebフォルダにある「test」フォルダを「test01」としてコピーする等です。

上記の「test」フォルダが47.5MB(1,786ファイル、196フォルダ)のボリュームがあるとするとコピー方法によりコピー時間は大幅に変わります

No 方法 コピー時間 補足
1 Windowsの
コピー&ペースト
約30分 NASとPCがWebDAV接続されている事が前提です。
Windowsのコピー&ペーストは、同一フォルダがある時はWindowsが勝手にフォルダ名を変更してコピーしてくれます。コピー後にフォルダ名を変更します。
2 File Stationの
コピー&ペースト
約30分 File Stationは同一フォルダ名でのコピー&ペーストはできません。
よってやり方は下記になります。
①test01フォルダを作成します。
②testフォルダを開いて、そこにあるフォルダをコピーします。
③test01フォルダを開いて、ペーストします。
3 File Stationの
圧縮機能を使う方法
数分 圧縮、移動、解凍の手順で行います。
①test01フォルダを作成します。
②testフォルダを開いて、そこのあるフォルダを圧縮します。
③圧縮ファイルをtest01フォルダに移動します。
④圧縮ファイルを解凍します。
⑤圧縮ファイルを削除します。

圧縮機能を使うとコピー時間が圧倒的に早くなります。

そこで、ここでは「File Station」で大量データを高速にコピーする方法を解説します。

 

1.File Stationのメニュ操作

「File Station」の画面上部には各種のメニュがありますが、ここでは「左ペイン」や「データ部」で操作するメニュを解説します。

①左ペインの「共有フォルダ」を右クリックするケース

■上記は「web」フォルダを右クリックした例です。

新規フォルダを作成する時に利用します。

新規フォルダの作成は画面上部にある「作成」ボタンからも操作できます。

②左ペインの「一般フォルダ」を右クリックするケース

■上記は「web」フォルダの下の「test」フォルダを右クリックした例です。

フォルダ名を変更する時に利用します。

③データ部「フォルダ」を右クリックするケース

■上記は左ペインで「web」フォルダを選択し、データ部で「test」フォルダを右クリックした例です。

左ペインのメニュには無かった「圧縮」メニュが追加されています。

フォルダの中にある全データの圧縮ファイルを作成する時に利用します。

③データ部の「フォルダやファイル」を選択後、右クリックするケース

■上記は左ペインで「test」フォルダを選択し、データ部で「Altキーを挿入しながら2つのファイルを選択後、右クリックで表示したメニュです。

2つのファイルだけを「圧縮」するメニュが表示されます。

■フォルダやファイルを全部選択する場合は「ctrl+A」キーで選択します。そのあと右クリックでメニュを呼び出します。

 

2.高速コピーの具体的な方法

ここでは「web」フォルダの中にある「test」フォルダをコピーして「test01」フォルダを作成する方法を解説します。

1.test01フォルダを作成します。

webフォルダを選択し「作成→フォルダの作成」で「test01フォルダ」を作成します

 

2.「test」フォルダの圧縮ファイルを作成します。

①「web」フォルダの中にある「test」フォルダを開きます。

②表示された画面で「ctrl+A」キーで全データを選択する。

③画面を右クリックして「圧縮先test.zip」を実行します。

④下記ファイルができます。(約7秒で圧縮ファイルができます)

 

3.「test.zip」ファイルを「test01」フォルダに移動します。

 

4.「test01」フォルダでの作業

①「test.zip」を右クリックし解凍します。

約7秒で圧縮ファイルが解凍されます

②「test.zip」を削除します。

以上で完了です。

少し手順は複雑ですが、これを使いだしたら通常のコピー&ペーストは使わなくなります。

 

3.Synologyサーバ間でのファイル移動/コピー

複数のSynologyサーバ間でフォルダのやり取りをする場合は、「File Station」が複数サーバをアクセスする必要があります。

そのような場合は下記URLを参照してください。

­ ­WebDAVで他のSynologyのフォルダをマウントする方法

­ ­CIFSで他のSynologyのフォルダをマウントする方法

QuickConnectでSynologyサーバをアクセスする

ここではQuickConnectに関する解説を行っています。

1.DDNSとQuickConnectの違い

2.QuickConnect IDの作成方法

3.QuickConnect IDの利用方法

4.QuickConnect IDでエラーが出た時の対処方法

1.DDNSとQuickConnectの違い

SynologyのNASをインターネットからアクセスする方法には下記の2種類があります。

①DDNSでアクセスする

本格的なアクセス方法で制限はありませんが、ルータにポート番号の転送先指定が必要になります。

アクセスの方法は下図を参照してください。

②QuickConnectでアクセスする

QuickConnectは、自宅にあるSynologyのNASサーバが常時Synologyのサイトと接続されている環境を使ってインターネットからアクセスする方法で、ルータにポート番号の転送先指定は不要です。

■この接続方法はルータへの設定が不要の為手軽にインターネットからのアクセスが可能ですが、利用できるアプリケーションに制限があります。

 メモ

昔は「DDNSでアクセス」と「QuickConnectでアクセス」は明確に分けられていました。

しかし現在は「QuickConnect」でアクセスしても「DDNS」が設定されていると自動でDDNS接続に変更してくれます。

よってスマホのSynologyアプリを利用する場合は「DDNSで記述」するより「QuickConnectの方が簡単」なので、こちらで記述するのがお勧めになります。

又、DDNSアクセスでSSL証明書の期限切れや、ID&パスワードミスによりDSMに入れなくなった時にも「QuickConnect」アクセスは利用できますので、必ず設定して下さい。

 

2.QuickConnect IDの作成方法

1.コントロールパネルの「外部アクセス」をクリックしてください。

 

2.下記画面でIDをセットします。

■「QuickConnect」タブで作業をします。

①「有効にする」にチェックを入れます。

②IDを入力して「適用」ボタンを挿入します。

利用できる文字は英数字と記号は-(ダッシュ)のみで先頭は英字

以上でQuickConnect IDがSynologyのサイトに登録されます。

 

3.QuickConnect IDの利用方法

1.Webブラウザからアクセスする場合

インターネットからDSMにアクセスする場合は下記でアクセスできます。

http://QuickConnect.to/登録した名前

 メモ

QuickConnectでアクセスしてもDDNSが設定されていると自動でDDNS接続に代わります。

よってQuickConnectIDが使えるアプリは、無理してDDNSを指定する必要はなくなりました。

 

2.スマホ等に入れたSynologyアプリケーションからアクセス場合

登録した名前

※上記だけでアクセスできるので、DDNSで指定するより便利です。

 

­ ­参考情報

登録されたQuickConnect IDはコントロールパネルの情報センターの中で管理されています。

上記のアイコンをクリックして「全般」タブを参照してください。

ここに登録された情報が管理されています。

またSyonologyのサイトで確認する為には下記URLからログインすると確認できます。

https://account.synology.com/ja-jp

 

4.QuickConnect IDでエラーが出た時の対処方法

普通はQuickConnectの設定でエラーは出ませんが、自宅内のネットワークを色々変更した場合に「ネットワークにエラーが発生しました」とか「DNSとネットワーク設定を確認してください」とのエラーが出る事があります。

QuickConnectが設定できないのは「このサーバからSynologyのサイトにアクセスできない」時に発生します。

理由はIPアドレスの競合の為に通信ができない事により発生します。

対策は下記になります。

①現在のNASのIPアドレスを違うIPアドレスに変更して下さい。

②コマンドプロンプトに「arp -a」を入力して実行して下さい。

IPアドレスの一覧が表示されます。

この中にNASに使いたいIPアドレスが表示されている筈です。

このIPアドレスに覚えがない場合は、IPアドレスの残存です。下記のコマンドを実行します。

③コマンドプロンプトに「ipconfig/release」を入力して実行して下さい。

以上でNASに使いたいIPアドレスがリリースされます。

④NASのIPアドレスを使いたいものに変更します。

以上で問題は解決する筈です。

synologyのDSMの更新

最後にDSMの更新を解説します。

コントロールパネルから下記アイコンをクリックしてください。

下記画面が表示されます。

■上図の「更新設定」ボタンをクリックしてください。

下記画面が表示されます。

①重大なセキュリティの問題およびバグを修復した重大なアップデートを自動的にインストール

②最新のアップデートを自動的ににインストール

③新しいアップデートを通知し、インストールするかどうかを尋ねる

DSM6までの選択肢は③でした。

 

上記の①または③を選択していた場合は、DSMに一般更新があると下記の様なバッジが付きます。

コントロールパネルを開く

更新と復元メニュに下記の様なバッジが付いています。

上記アイコンを開いてください。

■「ダウンロード」ボタンを挿入します。

■「ダウンロード」から「今すぐアップデート」に変わりますのでクリックします。

Disk Stationが再起動され、コントロールパネルについていたバッジも消えます。

 

SynologyをNASとして使う為の設定方法

ここではSynologyをNAS(network attached storage)として使う為の設定方法を解説しています。

内容は下記になります。

1.ユーザホームサービスを有効にする

2.NASの設定に関連するメニュと権限設定シナリオ

3.具体的な設定方法

4.Windowsネットワークで共有フォルダをマウントする方法

1.ユーザホームサービスを有効にする

­ ­メモ

現在はまだ「共有フォルダ」に何も登録されていないので「File Station」も使えない状況です。

この「ユーザホームサービス」をONにすると「共有フォルダ」に「homes」が自動登録され「File Station」が使えるようになります。

①ユーザホームをONにする。

コントーロールパネルの下記のアイコンをクリックします。

開いた画面の「詳細タブ」をクリックします。下記が表示されます。

■ユーザフォームの「ユーザホームサービスを有効にする」に✓を付けます。

■必要なら「パスワード設定(ルール)」や「有効期限」を設定してください。

■「適用」ボタンをクリックします。

以上でユーザホーム機能が有効になり、共有フォルダに「homesフォルダ」が作成されます。

 これを開くと「homes」が自動で登録されています。

 これをクリックすると「homes」と「home」が表示されます。

 メモ

homes」フォルダの下に総てのユーザのファイルが管理されます。

home」は、ログインしているユーザのフォルダになります。

 

②WindowsのSMB接続でhomesフォルダを見せなくする。

­ ­メモ

ユーザホーム機能をONにしただけでは、一般ユーザがWindowsのSMBで個人フォルダをアクセスするとhomeshomeの両方が見えてしまいます。

DSM管理者が見れるのは当然ですが、一般ユーザにhomesフォルダを見せない設定にする為には下記設定を行います。

コントーロールパネルから共有フォルダを起動します。

下記画面のhomesフォルダを選択し、編集ボタンを挿入します

下記画面が表示されます。

■全般タブの設定

・「マイネットワーク」でこの共有フォルダを非表示にするにチェックを付ける

・その他の設定は自由に設定してください。

■「保存」ボタンを挿入する。

以上で一般ユーザがWindowsのSMB接続でフォルダをマウントした際にhomesフォルダは非表示になりました。

­ ­メモ

しかしこれだけでは一般ユーザが「File station」を開くとhomeフォルダ以外にhomesフォルダが見えて他人のデータを修正できてしまします。

ここに登場するのが高度な権限タブです。

 

③File Stationでhomesフォルダを見せなくする。

homesフォルダ」を「編集」で開いて「高度な権限」タブを開きます。

■「高度な共有権限」ボタンを挿入します。

上記の操作を行うと下記が表示されます。

■管理者グループだけに「homes」にR/W権限を付与します。

■「保存」ボタンを挿入して設定を確定させます。

 ­メモ

以上で一般ユーザが「File Station」を開くとhomeフォルダだけが表示され、

管理者が「File Station」を開くとhomeフォルダhomesホルダが見え、管理者だけがユーザフォルダの中のゴミ箱からデータを戻す等の作業が行えるようになりました。

 

2.NASの設定に関連するメニュと権限設定シナリオ

NAS機能の設定に関連するメニュには、下記の様な物があります。

関連アイコン 機能 解説
ユーザ管理 ユーザ/グループの登録・管理機能。
ディフォルトグループとしてadministrators(管理者グループ)、users(利用者グループ)が設定されています。
共有フォルダ管理 homesフォルダ以外に組織やプロジェクト単位の共有フォルダはここで作成します。

共有フォルダ登録時にアクセスできるユーザを指定する事もできます。

ファイルサービス
管理
作られた共有フォルダをどの様なファイルサービスで利用するか?を指定します。
デフォルトではWindowsのSMBサービスがONになっています。

ユーザ、グループ、共有フォルダで設定できる項目は関係は下表になります。

所属する
グループ
利用者 利用する
共有フォルダ
利用する
アプリケーション
ユーザ登録
グループ登録  -
共有フォルダ

色々な所からフォルダやアプリケーションの権限設定はできますが、原則は

①ユーザや共有フォルダにアクセス権は設定しない。

アクセス権はグループで設定する。

が原則になります。

以下にその方法を解説していきます。

■NASの権限設定のシナリオ例

1.グループを管理者グループ(Administrators)と、一般ユーザグループ(例:nas-users)に分ける。

2.管理者グループには全フォルダと、全アプリケーションにアクセス権を与える。

3.一般ユーザグループの権限は下記とする。

個人フォルダと共用フォルダにアクセス権を与える

特定アプリケーションにアクセス権限を与える

 

3.具体的な設定方法

1.共有フォルダを設定します

コントーロールパネルから共有フォルダを起動させます。

画面上部の「作成」ボタンを挿入し「共有フォルダの作成」を実行すると下記画面が表示されます。

■「マイネットワーク」での共有フォルダを非表示にします。は絶対にチェックしないでください。

■「次へ」で先に進みますがポイントは下記です。

・ユーザを許可画面で何も指定しない。(グループでこのフォルダの利用を指定するため)

以上で共有フォルダが作成されました。

 

2.グループを作成と権限設定

コントーロールパネルからユーザとグループを起動させます。

表示された画面から「グループ」タブをクリックすると下記が表示されます。

administrators:デフォルトの管理者グループです。

http:WordPress等のhttpアプリケーションを作成するグループです。

­ ­注意

登録したユーザは必ずusersグループの一員になります。管理者も例外ではありません

よってusersでアクセス権を設定する事はできません。

①administratorsグループの設定を行う

administratorsを選択して「編集」ボタンを挿入し、「アプリケーション」タブを開きます。

下記画面が表示されます。

■上記設定で保存すると管理者グループはアプリケーションが追加されても総てのアプリケーションが使えるようになります。

 

②nas-usersグループを作成する

作成ボタンを挿入して「nas-users」グループを作ります。

■「次へ」ボタンで先に進みます。

メンバー設定画面は「何も指定しない」で先に進みます。

共有フォルダの画面は下記の設定をします。

■上記設定で個人フォルダとSalesフォルダにアクセス権が付与されました。

グループクオータの画面は「何も指定しない」で先に進みます。

アプリケーション権限の画面が表示されます。

■ユーザグループに許可するアプリケーションを指定します。

グループ速度制限の画面は「何も指定しない」で先に進みます。

最後の「完了」ボタンを挿入して終了です。

 

③ユーザを登録する

最後にユーザ登録です。

ポイントは下記画面で、登録ユーザが「administrators」か「nas-user」かです。

■上記画面でユーザ属性を選択します。

■「フォルダ」や「アプリケーション」は、ここでは指定しないがポイントです。

以上でシナリオに沿った権限設定は完了しました。

 

4.Windowsネットワークで共有フォルダをマウントする方法

下記はwindows10のケースで解説します。

①エクスプローラを開いて左ペインのPCを選択し、コンピュータタブを開きます。

下記画面が表示されます。

画面上部にある下記アイコンがNASのフォルダをマウントするコマンドです。

ボタン 機能

WindowsのドライブにNASフォルダをマウントします

接続名にNASフォルダをマウントします

ここでは「ネットワークドライブへの割り当て」で解説します。

 

②上記コマンドを実行すると下記画面が表示されます。

・ドライブの所で割り当てるドライブを選択します。

・フォルダの欄にサーバのアドレスをいれ参照ボタンを挿入します。
例)¥¥192.168.1.10

 

③表示されたアドレスをクリックすると、下記のセキュリティ画面が表示されます。

・Synologyに登録されているユーザ名とパスワードを入力しOKを挿入します。

 

④アクセスできるフォルダが表示されます。

・作成するフォルダを選択します。

 

⑤最後の確認画面が表示されますので「完了」ボタンを挿入します。

 

⑥下記の様なドライブが表示されます。

これをクリックするとフォルダの中が見れるようになります。

同様な手順でshard-folderをyドライブにマウントした例です。

以上で、WindowsのPCからSynologyに設定した共有フォルダが利用できるようになりました。

­ ­メモ

確かに上記の方法でもNASフォルダをマウントできますが、この方法ではフォルダ毎にドライブを作成する必要があります。

一般ユーザがアクセスするフォルダは限られるのでこれでも良いですが、管理者はアクセスするフォルダが多いためこの方法では面倒です。

そこで登場するのがWebDAV接続と呼ばれる接続方法です。

これを使うと一つの接続名でフォルダ全部が利用できるようになります。

この辺はWebDAV接続の所で解説しています。

­ ­Synology NASをWebDAVでアクセスする方法

またドキュメントを作成したい場合はFile Stationを利用するよりSynology Driveを利用する事をお勧めします。

インストールや利用方法は下記ドキュメントを参照して下さい。

­ ­Synology Drive&Officeを利用する

Synologyに固定IPアドレスを設定する

SynologyのNASのセットアップ方法でDSMがインストールされましたが、NASサーバのIPアドレスはDHCPから自動的に割り当てられたIPアドレスが使われています。(下図サンプルネットワーク図参照)

一般的にはNTT等の光回線を引き込んだ場合はインターネットルータにDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバの機能があり、ここにIPアドレスを要求した結果、割り振られたIPアドレスが振られている状態になっています。

しかし今の状態はサーバを再起動した時に同じIPアドレスが割り振られるか?は保証できない為、上図のネットワーク機器、サーバ及びプリンター等は固定のIPアドレスを割り振る必要があります。

 

ここで設定する項目は下記になります。

現在:http://DHCPで割り当てられたIPアドレス:5000

変更:http://固定のIPアドレス:新たに設定したポート番号

 

1サーバ名とDNSサーバの設定

1.コントロールパネルのネットワークを起動してください。

2.下記画面が開きます。

ネットワーク設定の上段にあるタブの機能概略を下記に記載します。

タブ 解説
全般 ※重要 サーバ名、デフォルトゲートウェイ、プロキシーサーバの設定を行うタブ
ネットワークインターフェイス※重要 ネットワークのIPアドレス等の設定を行うタブ
トラフィックコントロール アプリケーション毎にトラフィック量をコントロールする為のタブ
スタティックルート 管理者が宛先ネットワークへの最適なルートを手動で設定する為のタブ
接続性 HTTP通信に関する設定タブです。

 

3.全般タブの設定

全般タブでは下記を設定します。

①サーバ名

サーバ名は任意名称を記述して下さい。

 

②DNSサーバの手動設定※重要

DNSサーバを手動設定に✔を付け下記を設定して下さい。

■優先DNSサーバ:8.8.8.8

■代替DNSサーバ:8.8.4.4

­ ­メモ

上記のIPアドレスはGoogleが提供しているDNSサーバのアドレスです。

DSMが外部をアクセスする時に名前解決に利用します。

特にこのサーバがADの配下に入った場合はこのアドレスを利用するので必ず設定して下さい。

③「適用」ボタンを挿入してサーバ名とDNSサーバ設定を確定させてください。

 

2.ネットワークインターフェイスタブでIPアドレスを設定する

1.ネットワークインターフェイスのタブをクリックして下さい。

■LAN1を選択して『編集』ボタンを挿入します。

 

2.表示された画面にIPアドレスを指定して『OK』ボタンを挿入する。

■「手動で設定する」を選択し、IPアドレスを入力します。

■「OK」ボタンを挿入するとサーバが再起動されて、新しいIPアドレスでログインされます。

­ ­固定IP設定の参考情報

上記のサンプルではゲートウェイが192.168.1.1ですが赤字の1がセグメントになります。
ネットワークを構成する場合は同一セグメントで定義する必要がある為にサーバのIPアドレスは192.168.1.2~192.168.1.255の範囲で設定する必要があります。

ネットワーク機器には固定IPを割り振りたい物と、自動(DHCP)で割り振りたい物があります。

そこでネットワークのIPの領域を2つに別ける必要があります。

私の自宅のインターネットルータはNTT東日本のPR-S300NEを使っており、このルータの『詳細設定➡DHCPv4サーバ設定』でDHCPの範囲を下記の様な設定にしています。
 ・開始IPアドレス:192.168.1.11
 ・割り当て個数:100
よって固定IPは0~10、112~255になり、サーバの固定IPはこの範囲の中から選択しています。

 

3.DSMのポート番号を変更する

DSM6ではDSMのポート番号の設定は「ネットワーク」メニュの中にありましたが、DSM7からは下記の場所に変更されています。

1.コントロールパネルの下記アイコンをクリックします。

下記画面のポート番号を変更します。

HTTPのポート番号が5000に設定されている場合DSMのアクセスは下記になります。
http://192.168.1.×××:5000
 

SynologyのNASはWebサーバを始めとする各種のアプリケーションを同一ハードの中に構築することができます。
この場合どのアプリケーションを呼び出すのか?を指定するのがポート番号です。

よって5000ならばDSM(DiskStation Manager)が呼ばれることになります。

 

Synologyがどの様なポート番号(アプリケーション)がデフォルトか?は、下記URLを見てください。
https://www.synology.com/ja-jp/knowledgebase/faq/299

よって上記で使われないポート番号をDSMに利用する事でセキュリティは確実に向上します。

私はDSMのセキュリティ向上の為にこのDSMのポート番号は変更しています。

­ ­DSM設定の参考情報

ブラウザから普通にアクセスするプロトコールがHTTPになります。
一方HTTPSはSSLでHTTP通信を暗号化する方法で、これを利用する為にはSSL証明書が必要になります。
今まではこのSSL証明書は有償だったのでホームサーバは特殊な場合を除いては自署証明書(通称おれおれ証明書)が一般的でした。
しかし2015年から無償でSSL証明書を発行する機関がでてきてSynologyもこれをサポートしました。

SSL証明書の取得は下記URLを参照してください。

 ­Let’s Encryptの無償のSSL証明書の取得方法

これを利用した場合は、HTTPSのDSMのポート番号でアクセスする事になります。

以上で、サーバのIPアドレスが決まりました。