ここではWordPressからGmailのSMTPを介してメールを送る為に「Gmail SMTPプラグイン」を利用する方法を解説しています。
このプラグインは「SMTP認証にOAuth2.0プロトコル」を利用するので、Gmailのセキュリティを守る事ができます。
メモ
GmailのSMTPを利用する方法には「アプリパスワード」を利用する方法もあります。
しかしこの方法はGmailのセキュリティが低下するという理由でGoggleは推奨していません。
上記を利用する為には
①WordPressに「Gmail SMTPプラグイン」をインストールする
②Googleクラウドに「Gmail API」を設定する
事が必要になります。
ここでは、このサイト「nw.myds.me」をGmail「kan.onnji@gmail.com」の「Gmail API」で認証してもらう事例で解説します。
この資料を参考にする場合は、貴方の環境に読み替えて実行して下さい。
1.WordPressにGmail SMTPプラグインのインストールする
1.プラグインをインストールする
プラグインの新規追加で「wp gmail smtp」で検索し、下記アイコンから「インストール→有効化」を実行します。
2.設定画面を開きます。
[設定 → Gmail SMTP]をクリックします。
上記の入力項目の説明
項目 | 説明 |
Authorized Redirect URI | Gmail APIに許可して貰うURIで、現在のサイトの情報が表示されてます。
このURIを「Gmail API」で認証して貰います。 |
Client ID | 「Gmail API」に上記のURIを許可してもらった時に発行されるクライアントIDです |
Client Secret | 「Gmail API」に上記のURIを許可してもらった時に発行される秘密コードです |
OAuth Email Address | SMTPを利用するGmailアドレスです
このサイトは「kan.onnji@gmail.com」のSMTP経由でメールを送ります |
この設定はここで中断し、今度は「Gmail API」の設定を行います。
2.Googleクラウドに「Gmail API」を設定する
「Gmail API」はプロジェクト名の下に位置付けられるので、まずはプロジェクトを作成します。
1.プロジェクトの作成
1.下記URLをクリックします
console.developers.google.com。
2.Google APLs画面が表示されます。
①利用したい「Gmailアカウントか?」をチェックして下さい。
もし違う場合は、アカウントを変更します。
②「プロジェクト作成」をクリックして下さい。
3.新しいプロジェクトの作成画面が表示されます。
①プロジェクト名を任意名称に変更できますが、あまり意味が無いのでデフォルトで良いと思います
②「作成」ボタンを挿入します。
以上でプロジェクトの作成が完了しました。
次にこのプロジェクトの下に「Gmail API」を設定します。
2.Gmail APIの呼び出し
1.プロジェクトが作成されたら、[ APIとサービスを有効にする]をクリックします。
①先程、作成したプロジェクト名か?を確認して下さい。
②「APIとサービスの有効化」をクリックします。
2.表示された下記画面から「Gmail API」を探して有効化します。
Gmail APIは「Google Worksoace」の所にあります
■「Gmail API」をクリックします
下記の「Gmail API」を有効にします。
以上でGmail APIが使える様になりました。
3.Gmail APIに「OAuth 同意画面」を設定する
次にやる事は、この「Gmail API」に誰がアクセスできるか?の設定です。
1.下記画面で「認証情報を作成」を実行します。
①左上にGmail APIになっている事を確認します。
②「認証情報を作成」をクリックします。
2.認証画面が表示されます
①上図の「クライアントID」をクリックします。
3.OAuthクライアントIDの作成画面が表示されます。
①「同意画面を設定」をクリックします。
4.OAuth同意画面が表示されます。
①「外部」を選択します。
登録されたテストユーザだけが、このAPIにアクセスできる設定です。
②「作成」をクリックします。
5. アプリ登録の編集画面が表示されます
①OAuth 同意画面
入力するのは下記項目だけで、あとはデフォルトにします。
■任意のアプリ名を入力します
■利用するGmailを選択します
■利用するGmailを選択します
■上記のボタンを挿入して先に進みます。
②スコープ画面
特に設定する項目はありません
■上記のボタンを挿入して先に進みます。
③テストユーザー画面
ここで、認証を求めるGmailユーザを指定します。
ユーザ追加画面が表示されます
①このGmailアドレスは「Gmail SMTP」から認証を求める時に利用するGmailアドレスです。
上記設定で「kan.onnji@gmail.com」だけが認証を求める事ができる様になりました。
②追加ボタンを挿入します。
を挿入します。
④概要画面が表示されます。
上記ボタンを挿入して終了です。
以上で誰が認証を要求するのか?の設定が完了しました。
4.Gmail APIに「認証情報」を設定する
最後に指定したURIに対応する「クライアントID」と「クライアントシークレット」の作成です。
1.OauthクライアントIDを起動します。
①メニュから「認証情報」をクリックします
②画面上部にある「認証情報を作成」をクリックし、プルダウンから③「OauthクライアントID」を起動します。
2.OAuth クライアント ID の作成画面が表示されます。
■アイコンの▼をクリックし、「ウェブアプリ」を選択します。
①名前を入力します
■名前を入力します
この名前は「どのサイトからアクセスされるのか?」が判る名前を入力します
②認証してもらうURIの設定
■URIを追加ボタンを挿入して認証してもらうURIを入力します。
■URIの所に「GMAIL SMTP」の「Gmail APIに認証してもらうURI」をコピーして、ここに張り付けます。
■作成ボタンを挿入します。
■クライアントIDをコピーして「GMAIL SMTP」の「クライアントID」にペーストします。
■クライアントシークレットをコピーして「GMAIL SMTP」の「クライアントシークレット」にペーストします。
■OKで終了です。
その結果、下図の様に「nw.myds.me」に「クライアントID」と「クライアントシークレット」が設定されました
■上図の名前の所をクリックしても「クライアントID」と「クライアントシークレット」を取得する事ができます。
3.Gmail SMTPプラグインのその他の設定
設定画面
■上記の「クライアントID」と「クライアントシークレット」を取り込みます。
あとは、下記の説明を参考にその他の項目を設定して下さい。
項目 | 説明 |
From Email Address | 電子メールの「差出人アドレス」
ex)kan.onnji@gmai.com |
From Name | 電子メールの「差出人アドレス」の前に付く名前
ex)ホームネットワーク研究所 上記で設定した場合メールのFromは下記になる ホームネットワーク研究所 <kan.onnji@gmail.com> |
Type of Encryption | 暗号化のタイプで「TLS」が推奨です。 |
SMTP Port | TSLの場合は「587」を入力します。 |
Disable SSL Certificate Verification | SSL証明書の検証を無効にさせる為に✔を付けます。 |
画面の下に下記のボタンが配置されています。
①「Save Changes」:設定が終了したらこれで保存して下さい。
②「Grant Permission」:次に許可ボタンを挿入します。
③利用するGmailのリストが表示されるので「kan.onnji@gmail.com」を選択します。
OAuth 同意画面の設定で、上記のGmailからしか許可申請できない設定になっています。
④下記画面が表示されます
■Continueをクリックします。
⑤下記画面が表示されます
■許可をクリックします
⑥下記画面が表示されます
■許可をクリックします。
以上で設定は終了しました。SMTPステータスがグリーンに変わります。
■あとはテストメールを送ってきてください。正常に送れる筈です。
メモ
Gmail SMTPで設定を解除した場合は、下記の設定を削除してから再設定をして下さい。
上記の設定を削除してから、再度、[Gmail APIに「認証情報」を設定する]を実行して新たなクライアントIDを作成する必要があります。